2011年06月30日

中学校で音楽業界の仕組みを講演したときの話。整形と年収と。


私が音楽業界に進むきっかけを作ってくれた恩人は
楽器店を経営する社長さんでした。

当時はまだデジタル楽器が珍しく。
しかも非常に高額で・・・たった1ギガしか容量のないHDレコーダーが50万円もした時代です。
いまやコンビニで4ギガぐらいのSDカードが1000円前後で買えますよね・・・


そんなわけで当時はデジタル機材の使い方に精通した人間はそれだけで仕事ができた時代なんですね。
私も最初はシンセイサイザーのプログラミングやシンセのインストラクターとして
全国の楽器店でデモンストレーターの仕事をしたり、
アーティストのコンサート用に楽曲をプログラムしたりしていました。

その手の仕事をくれたのが恩人である社長さん。


私がプロデューサーとしてそれなりに活動をしてた時に
その社長さんから講演の依頼を受けました。
聞けば地元の中学校で、いろいろな職業の人を招き、仕事についての講演をしてもらうという企画?授業?があるとのこと。

その頃はまだ講演などしたことがなかったのですが
恩人からの依頼であることと。自分が中学生だったときに音楽業界にあこがれていたけど周囲に誰も話をしてくれる人も、聞ける人もいなかったことを思い出し。
引き受けました。


当日現場にいくと私の他には、漁師さんや農家の方。
元Jリーガーや弁護士さんなどなど。
なるほどと思える職業の方がたくさんいました。


最初は全員で体育館で職業についての簡単な話を行い。


その後はいろいろな教室に散らばって、より詳しい話を聞かせるというものでした。

私に用意されたのは当然のように音楽室。
楽器もいくつか用意してもらえたので、たしかバンドスコアの読み方や
ドラム、ベース、ギター、ストリングス、各楽器の役割等を説明しました。

1時間ほど話をして最後は質疑応答になったのですが
まぁさすがは中学生。男女の関係に興味のあるお年頃です。

バンドマンはモテますか?とか
アイドルに会えますか?とか

ほほえましい質問の連続です。



ここで私の頭の中で悪魔がささやいたのです・・・
「マジメに答えても面白くないから、話を適当に盛って夢あたえちゃいなYO!」




バンドマンはモテモテだよ〜〜。
アイドルは可愛すぎて美的感覚がおかしくなるよ〜〜〜。
印税はウハウハだよ〜〜〜。



などと純粋・・かどうかは怪しいですが・・・な中学生相手に話を盛り。
引率してた教頭先生の眉間にシワ寄るのに気が付かないフリをしながら。
いろいろと耳に甘い言葉を並べたのです。


教頭先生の眉間にシワが10円玉はさめるんじゃないのかな?という深さに達した所でさすがに危機感を感じまして。
いかん、このままでは恩人の顔に泥をぬってまう!と。


そこで途中から強引に軌道修正。


面白い世界だからこそ、ライバルも多くとても厳しい世界だ。
勝ち抜くためにもしっかり勉強しておこう!!!
まずは高校に進学して音楽系の部活に入り、音楽を語れる友達を増やすんだ!!!

そんな感じで教頭先生の思惑である「高校受験に意欲的にさせるトーク」で無理やり締めくくりました。



ただやはりちょっとやり過ぎだったようで
翌年からは「くれぐれも子供達が学歴なんて関係ねぇと思うようなお話はやめてくださいね。」と
しっかり釘を刺されるようになりました^^;



そんな時間を数年も続けるとちょっと面白い変化がありました。


最初の頃は音楽に関する質問ばかりだったのですが
近年では他の業種と比較する質問が増えてきたのです。


マンガ家と作曲家の印税率の違いを教えて下さい。
お笑い芸人とミュージシャンで成功する確立が高いのはどっちですか?


とまぁ、こんな感じです。

非常に現実的な質問です。

この質問をした動機が将来を真剣に考えているからなのか。
はたまた、ゆとり世代特有の「楽して得する最短ルートを選ぶことが人生の勝者理論」なのかはわかりませんが。


中学生という多感な年頃の子達と話をしていると
年代ごとにいろいろな違いが見えておもしろいなと思いました。


一番最近、中学生の相談に乗ったのは今年の1月。
甥っ子のクラスメイトでした。

その子の質問もまた時代を感じたというか・・・

「芸能界に入るために整形しようと思いますけど、顔をいじるのと豊胸するのはどっちが有利に働きますか?」



・・・中学生の女の子がこんな考えを持つ時代なんですねぇ・・・^^;

ちなみに私はすこし考えてから「残念だけど、どっちも有利にはならないと思うよ」と答えました。


正しい返答だったかどうか、いま思い返してもちょっと自信はありませんが。

若いうちに安易な美容整形に手を出させるよりは、ましだったかなと。
若いうちに整形してしまうと、メンテにすごいお金掛かるんですよね。
整形後に骨格が変わって、顔のバランス崩れるなんて悲劇も起こりえますからね^^;
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posted by サムライX at 09:48| Comment(0) | 音楽業界裏話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月28日

アキバ系アイドルの超えられない壁。



アキバ系ブームが絶頂期を迎えていた数年前。

メイド喫茶も大きな話題となりマスコミを賑わせていましたね。


アキバ系という大きな括りの中で
メイド喫茶。コスプレイヤー。地下アイドルなどなど

それまで大手マスコミでは取り上げる事のなかった分野が注目されるようになりました。

ちょうどネットが一般的になりネットアイドルなんて存在が持てはやされ始めた時期でもあります。


当時は都内のライブハウスは飽和状態でして。
各ライブハウスは出演バンドを確保するのに必死な時期でした。

そのためいろいろなライブハウスがアイドルイベントに手を出した時期でもあります。


私も仕事でアキバブ−ムにあやかったアイドルイベントには関わったことがあるのですが
その中でとても大きな違和感と言うか、地下アイドルの子達の考え方に首をかしげっぱなしでした。



当時の地下アイドルたちの目標。憧れの的はオタク趣味を全快にした中川翔子さんでした。
誰もが彼女のようにTVに出れるオタクアイドルを目指していたと思います。


地下アイドルとして人気が出る。

芸能プロダクションからスカウトされる。

雑誌にでたりTVにでたり、CDを出したり、有名人なる。


こんな成長ラインを描いている子が殆どだったと思います。
同時にこの流れが全てであり、途中の過程をしっかり考えている子には一人もあったことがありませんでした。


一例を挙げると、ライブハウスでの活動から芸能プロダクションにスカウトされるまでの過程において

なにかアクションを起こしているか?との問いに答えられる子は一人もいませんでした。
私の質問の意図すら理解できていない子が殆どです。
地下アイドルのマネージャー的な役割をしている男性スタッフもまた同じレベルです。


アクションを起こすというのは、つまり芸能プロダクションに自分を商品価値をアピールしているかどうかということです。

ライブで何人動員できますとか。
物販で生写真を何百枚売りましたとか。

自己アピールをプロダクションに送るなり。
ライブを見に来てくださいと招待状を送るなり。

そういった具体的なアクションを起こしている子が一人もいなかったのです。

ただ地下アイドルのライブに毎月出演しているだけ。
それではライブハウスに搾取されているだけだと思います。


たしかにアキバ系ブームに乗っかり「表向きは成功した」ように見える存在はいたと思います。
ですが実際に今でも生き残っている人はいるでしょうか?

地下アイドル出身で1番TV露出をしていた「きこうでんみさ」さんですら
活動の末期には音楽ユニットを組んでみたり、映画に出演してみたり、迷走したあげくに
最後は結局AV女優になってしまいました。


多くの地下アイドルが勘違いしていたのはブームに乗れば成功できると考えていたことです。

当時ブレイクしたオタク系芸能人は、ブームが来る前から活動していたのです

中川翔子さんはアキバ系ブームが来る前から芸能活動をしていて
ブームが起こる数年前のフジテレビの夏イベントお台場冒険王にも
ブルース・リーが大好きな「ちょっと変わったアイドル」としてすでに出演していましたし。


アキバ系のカリスマこと、桃井はるこさんは90年代の後半にはすでに路上での活動を開始していました。
けっしてブームに乗っただけのポッと出の素人ではないのです。
ライブハウスの地下アイドルイベントで、アニソンのカラオケを披露するだけで
しっかりと下積みを重ねていた彼女達と同じレベルになれるはずがないのです。


「ブームが来たときに、しっかりと準備ができていた」これこそが成功の理由なのです。

地道な努力無しでは決して超えられない壁が確実に存在するのですね。
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雨後の竹の子のように続出した地下アイドルですが、アキバ系ブームが沈静化した今はだいぶその数も減りました。

本当にやる気のある子だけが残ったと思いきや・・・。
それでもなお、しっかりとダンスレッスンをしたり、ボイトレをしたりといった自分を磨く、自分に投資する行動を起こしている子は殆どいません。


果たして本当の意味でアキバからスターが出てくるのはいつになるのか。
長い目で見守っていかなければいけないでしょうね。


(逆に言えば、今こそ狙い目といえるでしょうね。席が空いてますから)


アフィリアさんや、ディアステージさんあたりが音楽コンテンツに積極的ですから
その中からでてくるでしょうか?


私はむしろアイドル本人よりも、作曲家陣にスターが出てくるのではないかと期待しております。
次の世代のカリスマクリエイターが育つ土壌として、条件が揃っているからです。


もし次にアキバ系ブームがくるとしたら、
若いクリエイターがのし上がる土壌としてアキバが熱い!!
そんな切り口で話題になれば面白いことになりそうですね。

漫画家、小説家、ゲームクリエイター、イラストレイター、作曲家。
どんな職業であれ、次の世代のクリエイターが覇気をみせてくれないと世の中が面白くなりませんからね。
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posted by サムライX at 12:12| Comment(0) | アイドル裏話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月27日

名古屋のライブハウスで経験した信じられない事件。


今日は私のキャリアの中でも、郡を抜いて奇妙な体験をお話しましょう。


それは名古屋の老舗ライブハウスで起きた事件です。



とあるメジャーアーティストが全国ホールツアーの中で
尊敬しているアーティストを輩出したライブハウスでぜひとも自分もライブを行いたい!との
強い希望を出してきました。


そのアーティストはホールクラスを満員にする人気を誇りましたから
動員できるキャパと、ライブハウスの動員可能キャパに大きな隔たりがありました。


そこで安全面を考慮して、そのライブハウス公演はシークレットライブという形式を取ることになりました。


いざライブ当日、会場入りしてびっくり。


既にライブハウスの周りにはどこからか噂を聞きつけたファンが大勢集まっています。


この段階で「会場内に入りきるのか?」と不安を覚えましたが
整理券を配布するとのことで、パニックは起きないで済みますとの報告をコーディネイターから受けました。


そしていざ本番開演です。
当然のごとく超満員。


見ればフロアーはまさにスシ詰め状態。
私はなんとか音響ブースの脇。30センチほどの隙間を見つけて体を滑り込ませました。
このときの私の役目はライブの記録映像を取ること。

本番中はすることがないことにくわえて
アーティスト本人が記念に映像がほしいとのことで記録係を引き受けることにしました。

しかし、この後フロアー内で起こる現象に・・・私は安請け合いするんじゃなかったと後悔することになります。


演奏が始まるとアーティストとファンのテンションは瞬間沸騰。
憧れの場所で歌える喜びから、狭いステージでもものともせずに熱く歌い上げるアーティストに
ファンもそれに答えるべく、スシ詰め状態のまま一丸となってジャンプしまくり。


その模様をフロアーの最後列、1段高い所でビデオ撮影する私。

異変は4曲目あたりから起こり始めます。
なにやらビデオカメラの画面に・・・古いフィルム映画のノイズのような・・・細い縦線がいく筋もはしるのです。

なんだろう?テープが不良品だったのか??と思いつつも録画機能は正常に作動しているようなので、気にせず撮影を続行しました。


しかしおかしな現象はさらに続きます。
ピントが合わなくなり始めたのです。


なんだなんだと思いつつもズーム機能などを操作してなんとかステージにピントが合うように四苦八苦。

ですが、何度やってもステージの上にピントが合いません。


客席の中央あたりの。
お客さんと天井の間。何もないその空間でピントがあってしまうのです。
みるとなにやら白いモヤのようなものがお客さんの頭上30センチあたりに漂っています・・・。

おりしも季節は夏。

リハーサルの時に怪談話で盛り上がったこともあり。
「ええ〜〜まさか心霊現象???^^;」なんてことが一瞬頭をよぎります。

まぁ現場は大音量なうえに100人がジャンプしまくりという賑やか過ぎる空間だったので
恐怖心はわきませんでしたけどね。


ビデオカメラをいじりながら四苦八苦している私に隣の音響ブースのスタッフさんが声をかけてきました。
「カメラの画面越しじゃなくて、肉眼で見てください!」

そういわれてステージに目を凝らすと・・・先ほどの縦に走る筋が肉眼でも確認できます。

え?テープが不良品だったんじゃないんだと思いつつ、さらに目を凝らすと・・・


なんと縦に走る謎の筋は水滴。


100人がスシ詰めで興奮状態。熱気ムンムン。
さらに曲合わせて激しくジャンプ。

そこから発せられた体温。汗。
季節は夏。

ファンの熱気は上昇気流を生み出し天井へ。
そして天井にはエアコンのダクトがむき出し・・・。

熱気はダクトで冷却され水滴となり・・・それが天井からポタポタと滴り落ちていたのです!

もうその光景は室内に雨が降っているかのよう。
ポタポタ、ポタポタ、いたるところから落ちてきます。

そしてカメラのピント合わないのも、犯人は熱気が生み出した大気の揺らぎ。
ステージから客席に向かって噴出すクーラーの冷気と客席の熱気がそこでぶつかりあっていたのです。
超局地的な空気の温度差が生み出した大気のひずみといいましょうか。
空気の密度の隔たり。
それがカメラのオートフォーカスを誤作動させていたのです。


謎が解けて安心したのと同時に「ファンの熱気すげぇ!!!こんな熱い(そして暑い!)ライブ初めてだ!!!」と喜んでいると

音響さんがニコニコしながら「ライターつけてみると面白いですよ」と言うのです。
素直にライターを着火させようとすると、何度試しても火がつかない。

「酸素が薄いから火がつかないんですよ〜〜www」と音響さん。

なるほど!そっか酸素がないと燃焼がねぇ〜〜〜って!おおい!それヤベぇだろ!!
みれば客席はまるで全員がシャワーでも浴びたかのように汗びっしょり。
さらに何人かは最初の勢いをうしないジャンプしなくなっている。



これはヤバイ!事故になる!
酸欠なうえに、ここまで室内の湿度があがったら汗をかいて体温下げれないじゃないか!!!って大慌てで舞台監督に電話をしました。
公演中止や公演の中断の権限は彼にあるからです。
ですが、周囲の爆音で携帯越しでは会話にならず。
しかもビジネスの付き合いなのでメルアドもしらず・・・。

私はギュウギュウの客席を見てつばを呑み込みます。

「この中を横切って外側から舞台監督の所にいくしかないか・・・・」

季節は夏。
みんな汗だく。
髪の毛ぺったり。
Tシャツも全身汗がしみて色が濃くなってるし・・・。


その中に突入・・・。

ええ、正直すごく嫌でした。
でも事故が起きたらねぇ・・・?


かくして私の捨て身の客席横断によりライブは1度中断。
出入り口のトビラを全開にして空気を入れ替えるという処置が取られました。

「よくあの中を横断できましたねぇwwww」と笑うスタッフさんに

自分がなんて答えたか、今でも覚えています。


「ヌルヌルするしペトペトするし、何よりすっぱい臭いがやばかったよ!!」



そう・・・真夏の汗・・すっぱい臭いが・・・。
100人分のね。。。







まぁそんなわけで。

この出来事は「ライブハウスに雨が降った事件」として
コンサート制作の現場では長らく語り継がれることになったのでした^^;


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ラベル:ライブハウス
posted by サムライX at 19:35| Comment(0) | 音楽業界裏話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする