2018年11月02日

御し難い・・・飼い殺しを嘆く前に知っておくべき価値観。



若い作曲家を育てることで思うのだが。


まったくもって御し難い。


若いと言っても年齢でいえば30歳。


来春のアニメのOPに曲が採用される直前で、怖気づいて逃げた。
プレッシャーに押しつぶされて逃げた。



昔から何度も書いてきたがこの業界で生きていくための指針として「覚悟のない奴はいらねぇ」というのがある。

ようはプレッシャーに負けて逃げる奴はいらないということだ。

肝心の場面で怖気づくなんて使えない人材だなとプロデューサーの私は思うのだが。
彼の気持ちもわからなくもないので、プロデューサーとしては「ありえん!」と切り捨てざるをえないが
人間としては、別に腹が立つわけでもない。

まぁ。しかたないなと。だけ思う。



さて、なぜこのような事を書いたというと、売れないタレントが良く口にする「私が売れなかったのは事務所のせい」理論に反論したいからだ。


人間だから仕方がないけど、どうしても大きな仕事の前では臆病風に吹かれて逃げるヤツがでてくる。
これはもうしかたがない。

しかし事務所としてはそれはで困るのだ。
事務所の信用問題につながる。

ではどうするか?

一人の作曲家に依頼するから、逃げられたらピンチなわけだから・・・
そうだ!複数の作曲家に依頼して、逃げられた所で困らないように保険をかけておこう!


事務所が倒産しないために、この方式をとりはじめるとその先はこうだ
「とりあえず事務所に所属させておこう。保険にはなるし。」


でも、所属した作曲家やタレントにすれば
「もっとちゃんと。その他大勢ではなくて私を売ってくれ」
という不満につながりやすい。


その心理もわかる。




だから上記の踏まえたうえで若者に言う。

「売れる前に、まずは事務所に信頼されろ!」


作曲家なら、締め切りは必ず守る。
タレントなら事務所のルールをちゃんと守って、ふしだらな生活はしない。


考えてみてくれ。

君が芸能事務所のスタッフとしてだ。

納期が守れない作曲家に仕事をふるか??
私生活が乱れているタレントに仕事をふるか???


トラブルの可能性があるのに?????????




芸能事務所のスタッフだって、それは仕事なのだから。

ちゃんと納期を守る。私生活がちゃんとしてるタレントの方が仕事のブッキングはしやすい。

当然だろう?




事務所に売り出す力も、仕事をとってくる力もあるのに。
ちゃんと売り出してもらえないと不平不満を抱いてるのなら。

まずは自分の日頃の行いを冷静に見つめ直すといい。


事務所のスタッフだって生活があるのだ。
問題をおこさない信頼できる人に仕事をたのみたい。


ごくごく当たり前の考え方だ。


他人のせいにしたほうが精神衛生が保たれるのだろうがな。

はっきりいうが売れないタレントには理由がある。

事務所が仕事をちゃんととってくる事務所ならば。

それでも売れない、売り出してもらえないのは、完全に自分の責任だ。


自分が売れない理由を他人のせいにしている方がそりゃ楽だ。

でもそれではなにも現実はかわらない。


自分には商品価値があると思うなら。


真剣に自分の将来を考えろ。

せいぜい人のせいにしてばかりで気がついたら年齢的にどうしようもなくなってた・・・なんてバッドエンドにならないようにがんばれ。


覚悟があるのならな。







posted by サムライX at 14:02| Comment(0) | 音楽業界裏話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月21日

う・・・嬉しい・・・



10年近く連絡が途絶えてた女性Voをひょんなことからネット上で見つけることができた・・・

やばい・・・すごい嬉しい・・・

元気そうだ・・・今も歌ってる・・・

キー局のドラマの曲うたってた・・・。




は〜〜〜・・・・


長くこの業界にいるのも悪くないな。


幸せ。



夢かなうじゃん。やっぱり。
posted by サムライX at 02:53| Comment(2) | 音楽業界裏話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月14日

エンタメ業界に関する農耕民族と狩猟民族の違い。若い世代と親御さんに知っておいて欲しいこと。


私は過去の記事で再三にわたって「クオリティという言葉に逃げるな」「下手でもいいから音を世に出せ」と言い続けてきたのだが、それにはもちろん理由がある。

それが農耕民族と狩猟民族の違いからくる民族気質だ。

元が狩猟民族だった国のエンタメは「完成されたパフォーマンス」に惜しみない賛辞を送る。

でも、日本のように農耕民族気質はそうではない。

「成長する過程を楽しむ」のだ。

わかりやすく説明しよう。

アメリカの俳優やミュージシャンは日本に比べればはるかに平均年齢が高い。
映画の主演クラスやビルボードの常連ミュージシャンをみればわかりやすいだろう。
30代以降が活躍してる。

それにくらべて日本はどうだろう?
ずいぶんと平均年齢が若いとおもわないかい?

日本人は若い頃から年々成長する姿を愛おしく眺める気質がある。
だからこそパフォーマンスが未熟な若手の役者やアイドルたちがこれだけビジネスになっているわけだね。

このような根底にある民族的な気質を考えれば、なにも若い君たちがハイクオリティな作品が作れるようになるまで待つことはない。

未熟でいい。

まずは世の中に自分の作品を放て。

そりゃ資金も経験も潤沢なプロの作品と比べられて、ネガティブな事も言われるだろう。

でも同時に君のことを応援しようとする人たちが必ず出てくる。

だから勇気をもって作品を発表するべきだ。
頑張っている姿をみて応援したいとおもう同世代はたくさんいるし。

私のようなおっさん世代からみたら、未熟でもがんばるその若々しい姿はとても好ましい。
おもわずアドバイスやチャンスを与えたくなるほどに。

厳しい言い方をすれば
批判を恐れて作品を世に出さないうちはキミはまだ「口先だけの人間」だ。
夢をもって頑張っているという自分に酔っているだけだ。

さてもう少し具体的な業界人の見方を書こう。

完成された若者と、未完成な若者。
大手芸能プロダクションと大手レコード会社はどちらの若者を採用するかというと
ほぼ100%と言っていいぐらい未完成な若者をとる。

完成された若さを求めるのはお堅いクラシック音楽の分野だけなんじゃないだろうか?

それぐらい圧倒的に未完成な若者の方が好まれる。

なぜか?

それは「伸びしろ」の部分だ。

作品クオリティだの演技力だのは、プロの仕事でいくらでも上乗せできる。
商業として「売れる方向」に持っていけるのも未完成な方だ。
「まだ何者でもない」というのは「これからさき何者にでもなれる」という意味だからね。

ミュージシャン志望だったけど役者として成功した人。
もしくはその逆。
そんな経歴の芸能人、アナタも何人か思い浮かぶだろう。


ところがどうだ?
完成してる若者の演技スタイルや音楽スタイルが時代にそぐわなかったら?
もしくは事務所の得意なスタイルではなかったら?

わざわざ時代に合わせて、事務所の得意なスタイルにあわせて軌道修正させると思うかい?

しないしないそんなめんどくさいこと。
みんな仕事だもの。

未完成な若者に経験値を積ませて成長させたほうがはるかに楽だもの。

ましては完成された若者を売り出すために会社の得意なスタイルを変えるようなマネは断じてしない。
得意なスタイル捨てるようなリスクを取るぐらいなら、なおさら未完成な若者を選んで得意なスタイルをキープする。

誰だって、どこの業界だって、仕事は楽な方が好まれる。
べつに芸能界だって同じさ。


そんなわけで。

若い人はもっともっと世の中に自分の存在をアピールするべきだ。
いまはスマホさえあればネットを通じていくらでも発信できるしね。


そして親御さん。

もしお子さんがエンタメ系に進みたいと言い出したら。
「アンタまず作品を作ってネットで公開してみなさいよ」ぐらい言いましょう。

そうするとかなりの高確率で「パソコンがないと・・・」と言い出すので
「スマホアプリでライブチャットすれば録音機材いらないでしょ」とか「無料アプリで作曲できるのもある」とか言い返してください。

具体的なやり方は説明しないでいいです。

自分で調べる努力をしない子は夢を追いかけさせても無駄なので。
「自分で調べなさい。アナタの夢なんでしょ」ぐらい突き放したほうがいいと思います。

「自分の未来を、自分の脳みそで考えさせる」というのはとても有意義な事ですから。

この「自分で考える」ができない子に育ててしまうと・・・

いくつになっても夢ばかりを語る・・・ダメな人に育ってしまう可能性が高いですから。


まぁいまはパソコンでもスマホでも作品公開でも。
無料でできることがたくさんありますから。
お子さんとのコミュニケーションを図る意味でも、甘やかさない程度にはぜひ協力してあげてください。

posted by サムライX at 13:37| Comment(0) | 音楽業界裏話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする